日本維新の会 世田谷区議会議員 若林りさ
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議会質問

2024.08.08

7. 「離婚講座で物議が…離婚の前に改善案を!共同親権制度に備える」【令和6年予算特別委員会】

【令和6年3月第1回定例会 予算特別委員会】

7.「男女共同参画について」【区民生活領域】(質問数2)

《質問》
次に、男女共同参画について伺います。
昨年、世田谷区で開催された離婚講座が問題視されたことを受け、今後の講座内容の見直しが行われると伺いました。この機会に新しい形の支援策を提案させていただきたいと思います。
「夫婦教育講座」の提案です。実際デンマークでは、離婚率の引下げを目的としてカップルカウンセリングに補助金が出ており、このような取組がポジティブな影響をもたらしています。現在、世田谷区で行われている「アサーティブコミュニケーション講座」が大変人気があると伺っております。これは、自分も相手も尊重しながら自分の意見や気持ちを伝えるコミュニケーション講座であり、家庭や職場など様々な場面で有効であるそうです。
その考え方を夫婦や既婚者向けのプログラムに取り入れることは、夫婦間の健全なコミュニケーションを促進し、関係の改善に寄与すると考えられます。現在、既婚者向けに特化したプログラムが特にないということですが、既婚者の中には一度は離婚を考えたことがある人も多いとお聞きいたします。迷った方に離婚講座とすぐに離婚を考えるのではなく、関係を見直し、改善するための具体的な技術や方法を学ぶことは非常に重要であると考えます。
この提案に対して、世田谷区の見解を伺いたいです。また、離婚を防ぐだけでなく、夫婦関係を改善し、より充実した家庭生活を送るための支援策について、区が今後どのような計画を持っているのか、具体的な取組や予定があれば教えてください。

→《区の答弁》生垣人権・男女共同参画課長
らぷらすでは、家庭や職場でのコミュニケーション向上のためのアサーティブ講座や恋愛や結婚、家族関係について学び、話合う講座や交流会などを実施しております。また、らぷらすの相談事業には、性別等を問わず夫婦、パートナーに関する相談も多く寄せられております。相談の内訳といたしましては、離婚や別居だけでなく、対等でない関係、性格の不和、不倫・不貞行為など様々であり、相談者の個別事情を丁寧に聞き取り、御本人の意思を尊重した上で、場合によっては、さきに申し上げましたアサーティブ講座などへ御案内しているところでございます。
夫婦のコミュニケーションや理解を深めることを目的とした夫婦教育講座をとのお話しでございますが、現状といたしましては、家庭内で生じる様々な個別問題への対応ニーズが高いため、現行の相談事業や講座、居場所事業の充実を図りながら、利用者のニーズを把握し、よりよい支援の在り方について検討してまいりたいと考えております。

(*らぷらすは世田谷区の「男女共同参画センター」の名称です。)

《質問&要望》
既婚者で悩める方の人口は、相談の多さを鑑みてもとても多いと考えられますし、夫婦教育の必要性は、これから質問する共同親権にも密接に関わってくると思いますので、ぜひとも検討をお願いいたします。
共同親権制度の導入が国会で議論されており、今後の実現が見込まれていることについて承知しています。私はこの制度の導入に賛成の立場を取っております。共同親権は、離婚後も両親が子どもの養育に関わることを可能にし、子どもの最善の利益を保障する重要なステップだと考えます。
しかし、同時に、DV、家庭内暴力対策の拡充も極めて重要であると強く感じています。共同親権制度の下では、DVがある家庭の場合、被害者と子どもを保護するための追加的な措置が必要不可欠です。この背景を踏まえ、世田谷区の今年度の予算計画において、共同親権制度の導入に伴い、DV対策の拡充に関する予算が反映されているかどうか、また、男女共同参画の観点から、DVの被害者支援に向けて計画している今後の施策について、具体的な方針を伺いたいと思います。

→《区の答弁》生垣人権・男女共同参画課長
DV被害者支援において、共同親権に関連したものはございませんが、悩みを抱える男性が相談しやすい環境を整備するため、現在らぷらすで実施している男性電話相談に加え、新たに来年度予算に約230万円を計上し、LINEによる相談を導入するなど、DVを含めた男性への支援を充実させていく予定でございます。
また、本年4月より改正DV防止法が施行され、身体的暴力だけでなく、精神的な暴力でも裁判所が接近禁止命令など保護命令を出せるようになります。こうした中、区では、DV被害者支援に当たる婦人相談員に対し、関係機関の研修等を通じ、増加が予想される保護命令の制度利用などの情報提供や説明を行っているところでございます。今後も引き続き、担当所管や関係機関との連携を密にし、男女の性別等を問わずDV施策の充実に努めてまいります。

《要望》
充実させて取り組んでいくということが分かり、共同親権制度に向けての基盤が整ってきていると考えます。引き続き国の動向とともに、区からも体制を強化していただきたいと思います。

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《まとめ》
世田谷区が「離婚講座」を行い、その内容に不当な点があったことが話題となり物議を醸しました。共同親権に取り組む方々にヒアリングした際に、離婚の前に、または離婚に至る前に何が必要かを考え、区政としてできることとして提案したのが「夫婦教育講座」でした。
離婚を勧めるよりも先に改善策を行うことに光を当て、さらに悩んでいる方々のための居場所作りを進めていただきたいです。

また、今後共同親権制度が導入された場合、DV対策の拡充は不可欠です。区としても一体となって進めていく必要があると考え、施策について伺いました。

  • 7. 離婚講座で物議が…離婚の前に改善案を!共同親権制度に備える【区民生活領域:令和6年3月世田谷区議会第1回定例会予算特別委員会】