Action-2
2025.05.12
*全文を掲載しておりますが、最後の《まとめ》をご覧いただくことで、内容を簡潔にご理解いただけます。
<質問全文>
次に、京王線の開かずの踏切問題について伺います。
私自身が幼少期に京王線の踏切を通る際に、両親からここは開かずの踏切なんだよと言われ、渋滞に巻き込まれたりと通行に苦労していた記憶があります。そして今、約30年が経過し、現在区議会議員となりましたが、いまだに解決されていないこの問題を取り上げます。
これは区民にとっても、また、区に訪れた方へも大きな課題であり、安全と利便性の向上が強く求められていると考えます。最近でも千歳烏山駅の例ですが、車が一台通過するとすぐに踏切が閉まってしまうほどでした。この開かずの踏切問題が解決がされることで、ピーク1時間当たり40分以上遮断されていた待ち時間がなくなり、踏切遮断による交通渋滞や踏切事故が解消されるとともに、町の活性化にも寄与すると考えられます。
いま一度、一区民として改めて整理して伺いたいのですが、解決するのはいつなのか、具体的な進捗を教えてください。特に、鉄道事業者や国、都との協議内容、財政的な課題、技術的な問題点などがあれば詳しくお聞かせください。
◎村田 交通政策課長 京王線の開かずの踏切問題を解決するため、東京都が事業主体となって平成26年2月に都市計画事業認可を受け、京王線笹塚駅~仙川駅間の連続立体交差事業及び関連する側道整備に取り組んでいます。事業認可期間は当初令和5年3月末まででしたが、令和4年3月に事業認可の変更を受けて期間を延伸し、現在、令和13年3月末までの完成に向けて工事が進められています。
鉄道工事につきましては、事業区間の八工区全てにおいて、京王電鉄により現在工事が進められています。鉄道の高架橋の工事の状況につきましては、各工区においてそれぞれの進捗段階での工事が行われており、例えば第四工区の桜上水駅付近では土留めぐいの設置や基礎ぐいの構築、桜上水駅の橋上駅舎撤去に向けた地下旅客通路の整備などを行っています。また、第六工区の芦花公園駅付近では、引上げ線の撤去、基礎ぐいや高架橋の構築、芦花公園駅の橋上駅舎撤去に向けた地下旅客通路の整備などを行っています。
本事業は、東京都の事業となりますので、区としても側道整備の工事を受託、また、本事業費の一部を地方財政法に基づき負担をしております。その他、現在御指摘の点に関する問題につきましては承知しておりませんが、東京都、京王電鉄と連携し、早期工事完成に向けて取り組んでまいります。
◆若林りさ 委員 整理いたしますと、平成26年から着手し、令和5年3月末完成予定だったのが8年延伸して、令和13年3月末までとなったということです。この点、他会派のこの件にとても詳しい委員の方からも以前追及されていることでもありますが、現在の世田谷区において、新庁舎の延伸についても問題が続いており、また延伸という印象も拭えません。
この事業は2030年度の完成予定とのことですが、もしまた延期されるとのことがあった場合のリスクや対応はどのようにお考えでしょうか。このような延伸問題が続くと、本当に予定の時期にできるのか懐疑的になってしまいますので、この点お伺いいたします。
◎村田 交通政策課長 京王線連続立体交差事業につきましては、代田橋駅付近の第一工区から仙川駅の取付け部の第八工区までの全ての工区において工事に着手しています。令和13年3月末までの工事完了に向けて鋭意工事が進められているものと考えています。
仮定の御質問につきましてのお答えは控えさせていただきますが、一般論としましては、事業の延伸により期間内で開かずの踏切は解消されないこととなり、依然として踏切遮断による交通渋滞の発生や踏切事故の危険性、鉄道による地域の分断の状況などが続くことになると考えます。
◆若林りさ 委員 区の中ですと、世田谷区、杉並区、渋谷区の中で、最も世田谷区が面積の範囲が広くて負担額も大きいものです。これは都や国がメインに行っている事業ではありますが、国任せなどにせず、行政、事業者、区民の連携強化を含め、スピード感を持って解決に取り組み、事業の遅延を避ける柔軟な対応を要望いたします。また、定期的な進捗報告会の開催など、区民の理解と参加を促す取組も検討していただければと思います。
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《まとめ》
【京王線の開かずの踏切問題】
私が幼少期に、両親から「ここは開かずの踏切なんだよ」と言われ、通行に苦労した記憶がありますが、いまだに解決されていないこの問題を取り上げました。
現在、東京都が事業主体となり、笹塚駅~仙川駅間の連続立体交差事業が進められています。当初は令和5年3月末の完成予定でしたが、工事の遅れにより、令和13年3月末(2031年)に延期されています。
本当に令和13年に間に合うのか、さらなる延伸が生じるのではないかという不安も残ります。現時点では仮定の話として明言は避けられましたが、延伸すれば交通渋滞や事故リスクが続く懸念があります。
この事業に参加する自治体の中でも、世田谷区は最も面積が広く、負担額も大きいことが問題です。区は側道整備や事業費負担を担いながら、各駅周辺で工事が進められていますが、さらなる遅延リスクにも備え、区民・行政・事業者が連携し、スピード感を持った対応と、定期的な進捗報告の実施を要望しました。
10.「私が幼少期の頃からいまだ解決せず!?京王線“開かずの踏み切り”問題、結局いつ完成?さらなる延期の懸念も」【令和6年決算特別委員会】