日本維新の会 世田谷区議会議員 若林りさ
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議会質問

2026.03.23

7. DV・ストーカー被害者の避難支援と加害者更生策を次期計画へ【令和8年予算特別委員会】

【令和8年3月第1回定例会 決算特別委員会】補充質疑

. DV・ストーカー被害者の避難支援と加害者更生策を次期計画へ(質問数4)【補充】

*全文を掲載しておりますが、最後の《まとめ》をご覧いただくことで、内容を簡潔にご理解いただけます。

<質問全文>

予算(補充)

若林りさ 委員 日本維新の会の補充質疑を始めます。
DV・ストーカー被害者支援と加害者更生施策の充実について伺います。
ストーカーやDV被害が全国で後を絶たない中、実効性ある対策が求められています。この問題に関し、区への事前調査を行いまして、各総合支所から御回答をいただきました。その中で、区が把握している緊急避難件数は、令和四年度十八件から令和六年度二十八件へと増加傾向にあります。また、シェルターではなく、ホテルや友人宅に避難したケースが複数地域で確認されており、仕事や通学ができないためシェルター入所を控えた、携帯が使えないため利用をためらったといった事例が各地域から上がっています。
区として、被害者がシェルターに頼れない実態とその背景をどのように認識しているか、また、ホテル等での自主避難に対して、現行の制度的支援がどこまで届いているかを伺います。

◎渡邉 生活文化政策部長 DV、ストーカーの被害者がシェルターを利用しない主な理由としましては、加害者から居場所を特定されないようにするため、携帯電話やパソコンが使用できなくなることや、外出を制限されることから、やむなく利用を諦めるケースもあると認識してございます。また、世田谷区にお住まいのDV被害者の特徴としまして、経済的な生活レベルを落としたくない、あるいは、子どもの教育環境を変えたくない、こういった理由によりまして、シェルター等へ避難をせず、今の生活を優先したいと考えている方も少なくありません。
区は、DV・ストーカー被害者や子どもの安全が最優先と考えており、被害者からの相談に応じまして、女性相談員と連絡を取り合える体制を整えてございます。

若林りさ 委員 世田谷区の特徴として、生活水準を維持したい、子どもの学校を変えたくないといった理由でシェルターを利用しない方が少なくないとの認識が示されました。これはシェルターの問題というよりも、現行の避難の在り方では対応できない層が一定数いるということだと思います。ならば、その層に届く別の制度が必要です。
品川区は、令和八年度当初予算において、DV・ストーカー被害者がホテル等へ一時避難した場合の宿泊費を、最大二十一泊分助成する事業を二十三区で初めて新設しました。仕事や通学の継続、スマートフォンの利用制限、ペットの存在といったシェルターが使えない理由は世田谷区の調査でも同様に指摘されています。
こうした事情を抱える方々にとって、ホテルでの一時避難は現実的な選択肢であり、その費用を支援することは、逃げ場のない被害者に逃げる手段を確保することに直結します。また、この制度は品川区に限らず、同様の取組は広がりつつあります。本区においても一時避難宿泊費助成制度の創設を検討すべきと考えますが、区の見解を伺います。

◎渡邉 生活文化政策部長 シェルターの様々な制限ですけれども、被害者の方の安全を最優先に考えての対応でございますけれども、これまでの生活様式を変えずに一時避難したい方がいらっしゃる、このことも認識してございます。品川区での取組のお話がございましたけれども、今後、他自治体での助成制度についても、その運用実態等を検証しまして、どのような施策が被害者にとって安全かつ有効か検討を進めていきたいと考えております。

若林りさ 委員 検討にとどめず、具体的な施策として形にしていくことが重要です。その上で、被害者を守るだけでは根本的な解決にはなりません。DV・ストーカー問題の本質的な解決には、加害者側へのアプローチが不可欠です。区への事前調査においても、加害者に対する支援体制が十分に整備されていない実態が確認されました。
港区では、加害者更生プログラムの事前相談費用に対する助成制度が実施されており、品川区でも令和八年度から受講支援を新規事業として開始しています。加害者は自分の行為を暴力と認識していないケースも多く、そのままでは支援につながりません。だからこそ、更生プログラムを制度として位置づけることが必要です。
また、利用実績の有無にかかわらず、区として行動変容を求める姿勢を制度として示すことにも意義があります。世田谷区においても、加害者更生プログラム受講支援の導入を検討すべきと考えますが、見解を伺います。

◎渡邉 生活文化政策部長 今、委員お話しいただきましたけれども、現在区では、加害者の更生に関する施策は行っておりませんが、配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議では、国が定める基本方針及び都道府県が定める都道府県基本計画の改正に当たっては、加害者更生プログラムについて記載するよう努めることとされてございます。
既に東京都では配偶者暴力被害者等セーフティネット強化支援交付金の事業を実施してございますけれども、この取組についての公表等がないため、その実態をつかめておらず、今後調査していきたいと考えてございます。
区といたしましては、DV・ストーカー被害の再発防止の観点から、今後、他自治体で実施している加害者更生プログラムについて調査し、区としてどのようなことをすべきか、その必要性も含め検討を進めてまいります。

若林りさ 委員 加害者更生プログラムについては検討にとどめず、計画への明記と予算化までつなげるべきです。そのための具体化の場となるのが、令和八年度から検討が進められ、令和九年度から策定が見込まれる次期計画です。(仮称)世田谷区第三次男女共同参画プランにおいて、DV・ストーカー被害者への一時避難支援と加害者更生支援を両輪の施策として明確に位置づけるべきと考えます。被害者への寄り添い支援と加害者の行動変容を制度として組み合わせることが実効的な解決につながります。区として次期計画にこれらの施策を盛り込む意向があるか、見解と意気込みを伺います。

◎渡邉 生活文化政策部長 区では、犯罪被害者等支援条例に基づきまして、犯罪被害に遭われた方等への支援を実施してございます。実際に交際相手から暴力を振るわれ入院し、顔を手術するなど全治一か月以上の治療を要した被害者の支援も行ったところでございます。このようにDV・ストーカー被害につきましては重大な犯罪被害に及ぶ可能性もあることから、犯罪被害者等支援検討委員会で、引き続き支援の在り方について検討していくこととしてございます。
また、現在策定中の第三次男女共同参画プランにも、一時避難支援と加害者更生支援の検討を位置づけ、都や先行自治体の取組状況を検証し、有効性や必要性について、男女共同参画・多文化共生推進審議会の意見を伺いながら検討を進めてまいります。

若林りさ 委員 次期プランに検討を位置づけるとのことですが、次期予算にも反映され、一人でも多くの被害者が逃げる選択肢を持てるようにすること、そして加害者が自らの行動と向き合う機会を制度として整えることを強く求めまして、私からの質問を終わります。

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《まとめ》

【DV・ストーカー被害者の避難支援と加害者更生策を次期計画へ】

DV・ストーカー被害者の緊急避難が増える中、仕事や通学を続けたい、スマートフォンを使えない、子どもの学校を変えたくない、ペットがいるなどの理由から、シェルターを利用できず、ホテルや友人宅に避難する実態を取り上げました。

私は、ホテルなどへの一時避難にかかる宿泊費助成制度を創設し、被害者が生活を維持しながら安全に逃げられる選択肢を増やすよう求めました。また、被害の再発防止には加害者の行動変容も不可欠であることから、更生プログラムの受講支援についても提案しました。

その結果、区は、現在策定中の第三次男女共同参画プランに、一時避難支援と加害者更生支援の検討を位置づけると答弁しました。
今後は検討にとどめず、具体的な制度の創設と予算化につなげるよう求めていきます。

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