My Assembly Work
2025.10.14
決算(補充)
○若林りさ委員 日本維新の会の補充質疑を始めます。
決算審査において、歳入の確保は極めて重要な視点です。特に外国人住民の増加に伴い、税金や国民健康保険料、住宅使用料などに未納、滞納が発生していないか検証する必要があります。現在、区が発送する納付通知や督促状の封筒にはImportantとだけ書かれています。しかし、この表記では督促状であることや、支払期限の緊急性が十分に伝わらず、封筒を開封せずに放置される可能性があります。その結果、納付が遅れ、滞納によって本来確保できる歳入が失われるおそれがあります。封筒の段階で支払通知=reminder noticeや、最終通知書=final noticeなど具体的で緊急性の伝わる多言語表記に改めることで、開封性を高め、納付率の向上が期待できます。
これは封筒の印刷デザインを変更するだけで実現でき、費用対効果の高い取組と考えますが、区の見解を伺います。
○田村財務部長 住民税の督促状の封筒は「Important」と表記し、所属名は漢字、振り仮名、英語表記を行うなどとしております。住民税は個人に納税義務があり、御家族であっても委任の権限を確認するなど厳格な対応をしており、例えば封筒の表面に督促などと日本語を含め多言語により表記することにより住民税などに未納があるという個人に関する情報を暗示してしまうおそれがあるため、行っていないのが実情でございます。今後とも個人情報に配慮しつつ、外国人の方にも分かりやすい封筒の案内表記となるよう工夫してまいります。
○若林りさ委員 御答弁のとおり、個人情報への配慮は重要ですけれども、現在でも特別な封筒を使用しており、通常のお知らせでないことは伝わっていると思います。一方で、近年ではAI技術を活用した取組も進んでおり、福生市ではAIが過去データを基に傾向を分析し、該当者にSMSで案内を送る仕組みを導入しています。川崎市や横浜市でも国保分野でAI分析やSMS通知を組み合わせた支援型の取組が進んでいます。
現在、世田谷区においてもSMSによるリマインドを実施していることは承知していますが、その内容が多言語対応となっているのか、また、自動的にリマインドを送る仕組みやAI分析の導入状況、さらに先行事例をどのように把握し、今後どのように生かしていくのか伺います。
○田村財務部長 住民税の未納者に対するSMSの送信につきましては令和四年度から実施しており、スマートフォンに案内が届くことで、区からの案内を見て相談の電話連絡をいただくなど一定の効果があると認識しております。このSMS対応につきましては、外国人と日本人を区別することなく実施しており、日本語で案内し、発信された内容を翻訳サービスにより母国語に変換し確認していただいています。また、他自治体における先進事例については、二十三区の税務課長会や国保課長会など定期的に情報共有する機会があるほか、自治体向けのセミナーなど様々な機会を通じて情報収集をしています。
御紹介いただきましたAIによる分析など先進的な取組については、関係部署において必要な研究、検討をしたいと考えております。
○若林りさ委員 現状では日本語のみの送信であり、翻訳サービスで確認していただいているという点は一方的な想定にすぎません。実際には翻訳を利用しない方も多く、日本語のSMSを誤送信や迷惑メールと誤解する可能性も高いと考えます。より根本的な対策として、転入時に国民健康保険や住民税の仕組みを多言語で理解してもらうことが重要ではないでしょうか。日本に来たばかりで制度を知らなかった、また、母国と税の仕組みが違ったといった理由を放置していては歳入の確保は困難です。
しかし、現状では窓口でのパンフレット配付にとどまり、資料も後で読まれない可能性があります。転入時のオリエンテーションで、国民健康保険や住民税の仕組みを多言語で説明する体制は整っているのか。また、知らなかったという事態を防ぐため、転入手続時に多言語の説明動画を必ず視聴させるなど、制度周知を徹底する仕組みを導入すべきと考えますが、区の見解を伺います。
○田村財務部長 転入者には日本語での「せたがや便利帳」ほか、外国人の方向けには英語、中国語、韓国語で作成した「Life in Setagaya」のいずれか一種類の冊子を世田谷区の地図とともに配付しています。また、国保に加入した方には、外国語版の国保のてびきも配付しているところです。
住民税や国保の仕組みを正しく理解を深めていただくことは、未納の未然防止につながる重要なことであり、転入時に配付の冊子に各制度の仕組みの案内ページがありますので、そこから御確認いただくこととしています。外国人の方が転入手続を行う際、事前にホームページを見て来庁される場合が多いようであり、今後、転入者向けのページと住民税や国保のページにリンクを貼るなどの対応を関係所管と連携を図り、制度の仕組みをより理解していただけるように検討してまいります。
○若林りさ委員 転入者向けのページに国民健康保険や住民税のページへのリンクを貼っていただけるとのことで、一歩前進として評価いたします。しかし、ホームページを見て来庁される方は、日本語や日本の制度にある程度慣れている方に限られているのではないでしょうか。重要なのは制度を知らず、日本語も不自由な外国人住民が実際に日常的に使っているツールを通じて情報を届けることです。
実際、豊島区では、ティックトックを活用してベトナム人向けに税や国民健康保険制度の周知動画を展開し、効果を上げています。動画は視覚的に分かりやすく、SNS上での拡散も期待できます。世田谷区にも、ベトナム人、中国人、韓国人など多様な外国人住民が暮らしており、それぞれ利用するSNSプラットフォームも異なります。豊島区のように、外国人コミュニティーごとに適したSNSを選び、戦略的に情報発信を行う取組を世田谷区でも導入すべきではないでしょうか。こうした発信を通じて、歳入確保という成果にもつながると考えますが、見解を伺います。
○田村財務部長 御紹介いただきました豊島区につきましては、二十三区の中でも在住外国人数の比率が大変高い区であり、外国人の方向けの住民税や国保の制度の周知に積極的に取り組んでいると承知しております。一方、世田谷区は二十三区の在住外国人の比率は二十三番目と最も低くなっておりますが、今後、外国人の方の住民税や国保の制度周知に関する他区の取組について情報収集するとともに、先進的な事例を参考に、滞納対策として有効な手法を引き続き検討してまいります。
○若林りさ委員 世田谷区は比率こそ低いものの、外国人住民数は二十三区中十番目と決して少なくありません。国籍を問わず納付率を高めることが目的であり、外国人住民への情報伝達の改善はその一環です。他区の取組を参考に、具体的な導入を期待いたしまして、私からの質疑を終わります。
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《まとめ》
決算審査として、外国人住民の増加を踏まえた「歳入確保」の取組を確認しました。私は、住民税や国民健康保険料などの未納対策として、現在「IMPORTANT」とだけ書かれている督促封筒について、緊急性や内容が伝わりにくく、開封されずに放置されるおそれがあると指摘しました。多言語で分かりやすい表記にすることで、納付率向上につながるのではないかと提案しましたが、区は個人情報への配慮から慎重な姿勢を示しました。
また、SMSによる納付リマインドは実施されているものの、日本語のみで送信されており、外国人には十分伝わっていない可能性があります。私は、AI分析や多言語SMS、SNSの活用など、他自治体の先進事例を取り入れるべきだと訴えました。
さらに、転入時に税や保険制度を「知らなかった」ことで未納が生じないよう、多言語での制度説明や動画活用、外国人が実際に使っているSNSを通じた情報発信の必要性を提案しました。区は他区事例を参考に検討すると答弁しました。
7. 外国人の税の未納・滞納を防ぐ、多言語対応を!督促状の工夫、AIの活用、SNS等を活用せよ【令和7年決算特別委員会】