My Assembly Work
2026.03.18
*全文を掲載しておりますが、最後の《まとめ》をご覧いただくことで、内容を簡潔にご理解いただけます。
<質問全文>
予算(文教)
◆若林りさ 委員 日本維新の会の文教領域の質疑を始めます。
学校管理下における事故防止と安全管理の強化について伺います。
せたがやの学校保健のデータによると、学校管理下における負傷のうち、骨折が令和二年度から令和六年度まで一貫して最多となっており、令和六年度は四百七十件で三八・七%を占めています。この傾向は五年間変わっていません。授業時が最も多く、次に休憩時を中心に発生しているこの実態について、区はどのように原因を分析しているのか。また、骨折事故の傾向を踏まえた予防策、例えば体育の指導方法の見直しや施設、用具の点検強化について、どのような具体的対応を講じているのか伺います。データを持っているだけで、予防策に十分生かされていないのではないかと考えますが、区の認識を伺います。
◎鈴木 学校健康推進課長 区立小中学校、幼稚園では、学校安全対策マニュアルに基づき、日常の安全管理や事故発生時の対応、再発防止などに取り組んでおります。各学校等から提出された事故報告書によると、骨折の発生場面は休み時間や体育の授業時など様々で、ボール遊びや運動走行時の接触、転倒など活発に身体を動かす際に多い傾向がございます。学校等では事故内容を校内で共有した上で、接触しにくい活動への変更や教員の立ち位置の工夫など再発防止策を講じているほか、児童生徒には安全な動き方や周囲への注意の仕方などの安全指導も実施しております。
教育委員会といたしましては、事故の状況や学校等の取った措置、対策等を確認し、不十分な場合は改善を求めるとともに、参考事例を校長会等で周知して注意喚起を行うなど、事故データを活用し、学校等と連携して安全対策の充実に努めてまいります。
◆若林りさ 委員 骨折が五年間最多であるにもかかわらず、対応が各校単位に委ねられている状況です。教育委員会として事故データを全校横断的に分析し、構造的な予防策を講じる段階に来ているのではないでしょうか。
そうした事故対応の在り方という観点から、次に、窒息事故への備えについて確認します。
給食時に児童生徒が食材を喉に詰まらせた場合等に備え、職員向け救命講習で、ハイムリック法や背部叩打法などの実技訓練を全教員に定期的に受講させているのか、また、区として実施状況を把握しているのか、併せて伺います。
目黒区では、令和六年度より全ての区立小中学校教員が窒息時の対応の実技訓練を含む救急救命講習を定期受講する仕組みを整備しています。教員が迅速に対応できる体制を整えるべきと考えますが、区の見解と今後の方針を伺います。
◎赤司 副参事 窒息時の対応につきましては、文部科学省の通知の趣旨も踏まえ学校安全対策マニュアルに位置づけ、全教職員に周知しております。また、本区では児童生徒の安全確保のため、AEDの使用方法や心肺蘇生法などの救急救命に関する研修を全小中学校で継続して実施しております。
一方で、窒息時の対応に関する実技訓練は全教員に必須としておらず、各学校の判断に委ねているため、区として詳細な実施状況の把握には至っておりません。しかしながら、窒息対応は児童生徒の生命に直結する重要な内容であると認識しており、文部科学省の通知も踏まえ、その重要性について校長会等を通じて周知してまいります。
◆若林りさ 委員 実技訓練が必須とされておらず、周知にとどまっている状況です。いざ目の前で子どもが窒息したときに、知識として知っているのと実際に体が動くのとでは全く異なります。数年前も他自治体で児童が給食を詰まらせて亡くなってしまったという事故もあり、子どもの命に大きく関わることですので、仕組みとして担保することを要望します。
同様に、知っているが体が動かないという問題は水難事故の場面でも深刻です。水難事故の多くは水着ではない状態で発生することが多く、着衣泳の経験が生死を分ける可能性があります。区内の小中学校における着衣泳の実施状況について、区としてどのように把握しているかお示しください。
また、近年の猛暑により、プール授業日数の減少する中でも、プール授業の最終回の活用などにより、全校での実施を促進すべきと考えますが、区の見解を伺います。
◎赤司 副参事 令和七年度における区立小中学校の着衣泳の実施状況は、小学校五十二校、中学校二校です。着衣泳は、学習指導要領上必須ではありませんが、水泳における安全確保や事故防止の心得は必ず指導することとされており、着衣泳を未実施の学校においても、水場の危険性の理解や安全な行動についての学習は行っております。
水の事故は、海や川など自然環境で着衣のまま発生することが多く、着衣での浮遊、移動の仕方を体験的に学ぶことは有効と認識しております。一方で、猛暑によるプール授業日数の減少や指導体制の確保が難しい状況もあり、実施回数にはばらつきが生じています。
区としましては、着衣泳を含む水難事故防止教育の重要性を踏まえ、各学校の実態に応じて指導を工夫するよう周知してまいります。
◆若林りさ 委員 中学校では僅か二校ということですが、年齢が上がるほど自然水域での活動が増え、着衣のまま水に接する場面も多くなることから、実践的な対策が重要です。実施校の拡大に向けて、計画に反映していただくよう求めます。
その上で、着衣泳と並び、水難事故防止の実効性を高める手段として、ライフジャケットを活用した安全教育について伺います。海上保安庁の調査によれば、船から海に転落した際、ライフジャケット未着用の場合の生存率は三九%であるのに対し、着用している場合は八七%に向上するとされています。
こうした中、自治体によっては全校へのライフジャケット配備や水泳授業における自己保全学習の中でその役割を学ぶ取組も進められています。当区においても授業の中でライフジャケットの役割を学ぶ機会の確保に加え、学校への配備や全校での活用を含めた具体的な導入を進めるべきと考えますが、区の見解を伺います。
◎赤司 副参事 水難事故防止については、保健体育科の授業に加え、東京都の安全教育プログラムにおいて山や海、川に行く際の注意事項が基本事項として定められており、全ての学校で指導しております。
教育委員会では水難事故が起こりやすい夏季休業前に、文部科学省の啓発資料や動画等を各学校へ周知し、ライフジャケットの着用を含めた危険性の理解と注意喚起を行っております。ライフジャケットの役割は、水辺の危険性や自己保全を考える上で重要と認識しており、今後は水辺の安全ハンドブックやウォーターセーフティガイド等の保護者向け資料を積極的に案内し、家庭への注意喚起を図ってまいります。
◆若林りさ 委員 本日確認した各取組が周知にとどまり、実践に十分落とし込まれていない点が共通の課題です。児童生徒の生命に直結する内容である以上、現状の対応は不十分です。来年度の予算と事業計画の中で具体化することを強く求めまして、私からの質問を終わります。
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《まとめ》
【学校事故を防ぐ実践的な安全教育を―骨折・窒息・水難事故対策の強化】
学校管理下の事故から子どもの命を守るため、骨折事故の分析と予防、給食時の窒息対応、着衣泳、ライフジャケットを活用した水難事故防止教育について質疑しました。
区立学校では骨折が5年連続で負傷原因の最多となり、令和6年度は470件に上っています。
私は、各校での個別対応にとどめず、教育委員会が事故データを全校横断的に分析し、体育指導や施設・用具の改善につなげるよう求めました。
また、窒息時の実技訓練は全教員必須ではなく、着衣泳も令和7年度は小学校52校、中学校2校にとどまることが明らかになりました。
知識や周知だけでは、緊急時に子どもの命を守れません。全教員への窒息対応訓練、着衣泳の実施校拡大、ライフジャケットを使った実践教育を、来年度の予算と事業計画に具体化するよう強く求めました。
【世田谷区議会】学校事故を防ぐ、実践的な安全管理の徹底を。骨折・窒息・水難事故対策 #若林りさ #世田谷区議会 #世田谷区議会議員 #予算特別委員会 #文教 #令和8年