My Assembly Work
2025.10.01
*全文を掲載しておりますが、最後の《まとめ》をご覧いただくことで、内容を簡潔にご理解いただけます。
<質問全文>
決算(企総)
○若林りさ委員 日本維新の会の企画総務領域の質疑を始めます。
豪雨災害対策と被災者支援について、そして、災害、緊急時の情報発信体制について質問させていただきます。
初めに、本年の豪雨災害について伺います。気候変動の影響により、近年、都市部でも局地的な豪雨による被害が頻発しています。世田谷区においても本年七月十日や九月十一日に大雨による道路冠水や浸水被害が発生しました。これらの災害は区民の生活に直接的な影響を与えるものであり、区としての対応が問われる重要な案件です。被害を受けた世帯に対し、区として九月十一日の大雨では、排水対応、災害ごみの収集、消毒対応、罹災証明書の発行などの対応をされたとのことですが、被災世帯への支援については、現行制度だけでは生活再建に十分とは言えない状況が残っているのではないでしょうか。
特に課題と感じるのは、災害見舞金制度の対象範囲です。現在は住宅被害のみが対象ですが、実際の現場では住宅以外の被害も深刻です。例えば個人所有の車両です。都市部においても車は重要な生活インフラであり、特に高齢者や障害のある方、小さなお子様がいる家庭にとっては、なくてはならない移動手段です。つい先日、三重県四日市市では、豪雨により、地下駐車場に止めてあった車両二百七十四台が浸水するという被害が報じられました。豪雨による浸水で車両が使用不能になった場合、その買換え費用は家計に大きな負担となります。義務で加入する自賠責保険は水害は補償されず、任意保険の中でも車両保険は水害を補償しますが、加入率は四七・二%にとどまり、半数以下です。そのため、救済されない人の割合は依然として多く、被災者は二重の苦しみを強いられています。
私のもとにも被災当事者の区民の方からそのような声が寄せられています。全国的に見ても車両被害への見舞金制度を設けている自治体はまだ少ないのが現状ですが、だからこそ、世田谷区が都内初の先進的な取組として、個人所有の車両被害への見舞金制度の創設について、区の見解を伺います。
○竹越災害対策課長 災害見舞金は、火災や風水害等により被害を受けた世帯に対し、見舞金を支給することにより区民の福祉に資することを目的としております。世田谷区の災害見舞金は生活の本拠となっている住居の被害が支給対象となっており、また、近隣区でも車両を対象としている区は確認できておりません。車両への災害見舞金の支給対象拡大については様々な課題もあることから、まずは車両の水害リスクの周知に取り組み、各自での備えに努めていただきたいと考えております。
○若林りさ委員 まずは車両の水害リスクの周知からということですけれども、車両被害への支援も含め、災害時には区民の生活と安全を守るための総合的な備えが不可欠です。その備えを実効性あるものにするには、被害発生後の支援だけでなく、発災直後に正確な情報を区民へ届ける体制が極めて重要となります。しかしながら、現行の世田谷区の情報発信体制には改善の余地があり、特に九月十一日の大雨の際には、区からの発信が大きく遅れたことが課題として明らかになりました。今後は同様の事態を繰り返さぬよう、情報提供のスピードと内容の改善を改めて強く求めます。
私からは、垂直避難の周知について伺います。今回の氾濫情報は中小河川の谷沢川、丸子川などで発表されました。区からは、中小河川氾濫の際には急激に水位が上昇するため垂直避難を基本とするとの説明がありましたが、河川沿いに住む区民がその方針を十分理解しているかどうかは疑問です。こうしたリスクを周知し、住民が自ら適切な行動を取れるよう、平時からの丁寧な情報提供と周知徹底が必要と考えます。区としてどのように取り組むのか、見解を伺います。
○工藤危機管理部副参事 区内の谷沢川、丸子川などの中小河川氾濫時の避難行動につきましては、屋外への避難ではなく、建物の上の階など、屋内で安全確保する垂直避難であることを区のホームページ等で周知をしております。しかしながら、現在の区ホームページの記載ではやや分かりにくいことから、より区民に分かりやすいよう工夫を図るとともに、今年度予定しております洪水・内水氾濫ハザードマップの更新時には、中小河川において垂直避難が基本であることを分かりやすく記載するなど、区民の適時適切な行動につながるよう、引き続き周知を図ってまいります。
○若林りさ委員 区として、垂直避難を分かりやすく周知する姿勢が示されたことは評価できます。しかし、さらに重要なのは、災害時や緊急時における情報発信の手順や仕組みを整理し、分かりやすく区民に伝えることです。
この点を踏まえ、次に、災害、緊急時の情報発信体制、特にSNSの運用について伺います。区では平時、災害時を問わず、行政情報や防災情報、地域情報などを区公式エックスの複数アカウントで発信していると承知しています。まず問題なのは、区の公式SNSアカウントが十一に分散して存在し、区民にとって非常に分かりにくい状況になっているということです。災害対策課、広報広聴課、各総合支所など、それぞれが独自にSNSアカウントを運用しており、緊急時にどのアカウントを確認すればよいのか、区民は混乱してしまいます。
こちらに映し出される資料を御覧ください。上が港区、下が世田谷区の公式エックスアカウントとなりますが、このように現在、港区では災害情報も含めた区政情報を統合的に発信する体制を整えており、区民は関心のあるアカウントをフォローすれば必要な情報を迷わず取得することができます。こうした統合型の情報発信は、特に災害時において重要性が高まります。一方で、世田谷区の公式エックスはプロフィールアイコンの統一性が乏しく、一目で公式アカウントと分かりにくい点も改善が求められます。緊急時こそ、公式情報であると視覚的に明確に示すことが不可欠です。
現在の公式エックスアカウントの運用状況、数、役割、運用体制をどのように把握しているか。区民が混乱なく情報を受け取れるよう、アカウントの整理、統合や統一感あるデザインへの変更など、今後の検討状況について区の見解をお聞かせください。
○島川広報広聴課長 区では、平時や災害時などに多くの方に正確な情報を迅速に届けるため、様々な行政情報や防災、五つの地域に関する情報などを区公式エックスの十一のアカウントを通じて発信しております。
委員お示しのとおり、広報、危機管理のアカウントでは、なじみがあり信頼性のある区の紋章を、各総合支所のアカウントでは、地域キャラクターなどをプロフィールアイコンとするなど、それぞれのアイコンの個性に沿いアイコンを設定しております。
委員御指摘のとおり、区のアカウントとして、区民の皆様に視覚的により分かりやすく認識いただけるよう、区の公式性を担保しながら、それぞれのプロフィールアイコンに統一感を出すなど、今後、工夫を検討してまいります。
○若林りさ委員 災害時には発信内容と公式性が迅速に判別できる体制が重要です。今後の具体的な統一デザインや運用改善が早期に実現されることを強く期待いたしまして、私からの質問を終わります。
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《まとめ》
近年、世田谷区でも豪雨による道路冠水や浸水被害が相次いでおり、被災者支援と情報発信体制の強化を求めました。区は排水対応や罹災証明の発行などを行っていますが、現行の災害見舞金は「住宅被害のみ」が対象で、浸水した自家用車は支援対象外です。車は高齢者や子育て世帯にとって重要な生活手段であり、保険で補償されないケースも多いことから、私は都内初となる車両被害への支援制度創設を提案しました。区は、制度拡大には課題があるとして、まずは水害リスクの周知に取り組むと答えました。
また、9月の豪雨時に区の情報発信が遅れた点を指摘し、改善を要望しました。特に中小河川氾濫時の「垂直避難」について、より分かりやすい周知を求め、区はハザードマップ更新などで対応するとしました。
さらに、災害時に公式SNSが11に分散して分かりにくい現状を問題視し、整理・統合や統一デザインの必要性を訴えました。区は公式性が一目で分かる工夫を今後検討すると答弁しました。
2. 豪雨災害への支援と災害時の情報発信体制の見直しについて【令和7年決算特別委員会】