My Assembly Work
2026.03.06
*全文を掲載しておりますが、最後の《まとめ》をご覧いただくことで、内容を簡潔にご理解いただけます。
<質問全文>
予算(企総)
◆若林りさ 委員 日本維新の会の企画総務質疑を始めます。
自転車盗・オートバイ盗対策の強化について伺います。
令和七年の世田谷区内刑法犯認知件数は四千五百九十九件ですが、そのうち乗り物盗が千九百三十四件と全体の四二%を占めており、中でも自転車盗が千八百二十四件と突出して多い状況となっています。区内全刑法犯のおよそ四割が自転車盗という構造は何年も続いています。区全体の犯罪件数を実効的に減らすためには、この自転車盗対策に重点的に取り組むことが必要であると考えますが、区の見解を伺います。
また、令和六年の警察庁統計によれば、被害自転車の約六割が無施錠であり、世田谷区でもこの傾向は同様とのことです。逆に言えば、鍵をかけてもらうだけで被害の大半を防げる可能性があります。ほかの多くの犯罪と異なり、被害者側の行動変容によって抑止効果が期待できるという点で、自転車盗は施策の余地が大きい犯罪類型と言えますが、区はこの点をどのように認識しているか伺います。
◎金子 地域生活安全課長 自転車盗は、区内で最も被害が多く、区民の身近で起こっている犯罪の一つであり、住民の不安軽減という観点からも、その対策は極めて重要であると認識しております。また、自転車盗の約六割が無施錠で発生しており、まずは確実な施錠という被害者側の行動変容によって抑止効果が期待できるものと考えております。
区ではこれまでも、ワイヤーロックの配布、区立駐輪場等への注意喚起ポスターの掲示、防犯だより等での情報発信を通じて、被害の多くが無施錠の自転車であることを呼びかけてまいりましたが、今後さらに区民の行動変容につながるような対策も発信していく必要があると認識しております。
◆若林りさ 委員 行動変容によって抑止効果が期待できるという認識は共有できました。その上で、現行施策が実際の行動につながっているのかを問わなければなりません。区は現在、区立駐輪場五十四か所へのポスター掲示と、イベント等でのワイヤー錠の配布を実施しています。令和六年度五百個、令和七年度六百個とのことですが、被害自転車の無施錠率は、平成三十年以降一貫して六割前後で推移しており、この数字は変わっていません。現行施策が施錠率の向上や被害件数の減少にどの程度つながっているのか、区はどのような指標で効果を検証しているのか、また、その結果を踏まえ、施策の見直しについて区の考えを伺います。
◎金子 地域生活安全課長 指標の一つに、刑法犯認知件数の増減があると考えており、委員御指摘のとおり、現状の施策では、認知件数上での被害減少はなく、さらなる施策の推進やその見直しが必要であると認識しております。
まず、本年四月から新たに自転車の交通違反に交通反則通告制度が導入されますが、自転車利用者に大きな影響があるものと考えており、この新制度導入のタイミングで、行動変容につながるような啓発活動を強化してまいります。
◆若林りさ 委員 四月から自転車にも交通反則通告制度、いわゆる青切符制度が適用されます。関心も高まるこの機会を生かし、啓発の内容と手法も見直すべきではないでしょうか。行動変容を促すためには、啓発のタイミングと場所が重要であり、行動の直前、現場での働きかけが最も効果的とされています。
現在の駐輪場ポスターは、掲示しているという実績にとどまっていますが、例えば自転車を止める動作の目線の高さに合わせた駐輪ラックへの直接表示や、施錠行動を自然に誘発するナッジ的な誘導サインへの転換が考えられます。
「無施錠の自転車が狙われています」「鍵をかけないと盗難リスクが高まります」など、行動直前に注意を喚起する表示は一定の効果が期待できます。
また、区内犯罪の約四割が自転車盗であるという事実を正面から打ち出した、インパクトのある啓発チラシへの刷新も有効と考えます。これら低コストで実行可能な改善策について、区の見解を伺います。
◎金子 地域生活安全課長 今後の対策として、警察や関係所管と連携し、駐輪場などにおける重点的な対策を検討していくとともに、チラシについては早急に作成して、周知を図ってまいりたいと考えております。
◆若林りさ 委員 チラシの早急な刷新と、駐輪場での重点対策に取り組むとのことで、実行を期待します。
その上で、啓発の届け先についても視点を広げる必要があります。令和六年度版「東京の犯罪」によれば、自転車盗の発生場所として、中高層住宅が二六・二%、その他の住宅が一四・三%、一戸建て住宅が八・五%と、住宅敷地内での被害が約五割を占めています。世田谷区はマンション・集合住宅の数が多い区であり、住宅内駐輪場での被害抑止に向けて、管理組合・町会・自治会を通した重点的な周知が有効と考えます。こうした集合住宅への働きかけを強化する考えがあるか、区の見解を伺います。
◎金子 地域生活安全課長 区ではこれまで、町会・自治会等をはじめとした関係団体等に対し、犯罪ゼロの日のチラシなどを通じて、自転車盗についても呼びかけを行ってまいりましたが、今後、新たに集合住宅の管理者に向けた注意喚起の実施やポスターの掲示依頼など、具体的な対策を検討してまいります。
◆若林りさ 委員 集合住宅の管理者への直接的な働きかけを新たに検討するとのこと、前向きに受け止めます。
自転車盗については利用者の行動によって抑止できる余地がある一方、オートバイ盗については異なるアプローチが必要です。
令和七年の世田谷区におけるオートバイ盗の被害は百二件と、前年の三十五件から約三倍に急増しています。この増加分の六十七件は、二十三区全体の増加分二百四十二件の約二八%を世田谷区一区が占めている計算になります。
都内における被害車両の約七割はキーがついていない状態での被害であり、単純な施錠の呼びかけでは、抑止効果に限界があります。手口の高度化や組織的犯行の可能性も視野に、発生地点の集中分析や、防犯カメラ設置の見直しなど、重点対策を検討すべきと考えますが、区の認識と今後の方針を伺います。
◎金子 地域生活安全課長 オートバイ盗については、全国的に増加傾向となっていますが、委員御指摘のとおり、キーがついていない状態、すなわちキーがなくエンジンがかからないはずの状態でも多く盗まれていることから、自転車盗の対策とは異なり、単純な施錠呼びかけでは不十分と考えております。
今後、引き続き施錠の徹底を呼びかけるとともに、キーがついていない状態でも盗まれているケースが多いことについて、あらゆる機会を通じて周知を図り、最新の手口や傾向については、警察からの情報を収集することで効果的な対策を考えてまいります。
◆若林りさ 委員 オートバイ盗が二十三区の増加分の四分の一以上を世田谷区で占めているという事実は看過できない状況です。自転車盗については、施錠対策の見直しを、オートバイ盗については、実態把握と重点対策を講じる、この二本立ての取組を求めまして、私の質問を終わります。
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《まとめ》
【区内犯罪の4割を占める自転車盗対策を強化へ―啓発刷新と集合住宅への働きかけを実現】
世田谷区では、刑法犯認知件数の約4割を自転車盗が占め、被害自転車の約6割が無施錠となっています。私は、長年無施錠率が改善していない現状を示し、ポスター掲示やワイヤー錠配布だけでなく、駐輪時に目に入る表示やナッジを活用した啓発など、実際の施錠行動につながる対策への転換を求めました。
その結果、区は啓発チラシを早急に刷新し、駐輪場での重点対策を検討すると答弁しました。さらに、被害の約半数が住宅敷地内で発生していることを踏まえ、集合住宅の管理者への注意喚起やポスター掲示依頼も新たに検討する方針を示しました。
また、前年の約3倍に急増したオートバイ盗についても、警察と連携した手口や発生傾向の分析、実態に応じた重点対策を求めました。
【世田谷区議会】区内犯罪の4割を占める!自転車盗対策を見直しへ #若林りさ #世田谷区議会 #世田谷区議会議員 #予算特別委員会 #企画総務 #令和8年