日本維新の会 世田谷区議会議員 若林りさ
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議会質問

2026.02.19

1.選挙で4人の投票が無効に?不在者投票のミス発生!「選挙の公正性確保と投票環境の改善について」【令和8年第1回定例会一般質問】

【令和8年2月第1回定例会一般質問】

1.「選挙の公正性確保と投票環境の改善について」(質問数4+再質問2)

*全文を掲載しておりますが、最後の《まとめ》をご覧いただくことで、内容を簡潔にご理解いただけます。

<質問全文>

◆十一番(若林りさ 議員) 日本維新の会の若林りさです。以下、通告に基づき質問いたします。
初めに、選挙の公平性確保と投票環境の改善について伺います。
まず、先般の衆議院議員選挙における不在者投票の事務処理ミスについてです。
世田谷区選挙管理委員会が不在者投票用の書類を送付する際、東京都第五区と第六区の候補者氏名一覧を取り違えて同封し、結果として四名の有権者の投票が無効となりました。再投票も認められず、有権者の権利行使の機会が失われたことは、極めて重大な事態であると認識しています。
選挙の公平性を担保すべき選挙管理委員会の事務ミスであり、報道では、人手不足で確認を怠ったという説明がなされています。なぜこのような体制の下で選挙事務が行われていたのか、本件の具体的な発生原因をどのように分析しているのか。また、同様の事案を二度と起こさないための実効性ある再発防止策について、区の見解を伺います。
次に、入場整理券の発送の遅れについてです。
今回、入場整理券は期日前投票の開始に間に合わず、選挙開始が一月二十七日、期日前投票開始が一月二十八日であったのに対し、到着は二月二日以降、さらに、通常の封書ではなく、はがきでの送付となりました。原因は、選挙システムの一新と急な解散が重なったためとされていますが、選挙は常に想定すべきものであり、それを前提としないシステム移行計画には課題があったのではないでしょうか。
こうした点を踏まえ、有権者への周知・対応として十分であったのか、さらに、今後、いつ解散があっても確実に対応できる体制整備について、区の見解を伺います。
次に、投票所における本人確認についてです。
現行制度では、入場整理券の提示や選挙人名簿との照合のみで投票が行われており、本人確認書類は求められていません。しかし、他自治体では、本人確認の在り方に関する課題が相次いで顕在化しており、名簿対照のみの運用には一定の限界があるとの指摘があります。
世界では、OECD加盟国の大多数が、選挙時に何らかの本人確認手続を義務づけている中、日本は本人確認書類の提示を原則求めておらず、国際的に見て少数派の制度設計となっています。さらに、諸外国では、本人確認書類を持たない有権者への配慮も含めた制度運用が既に実現されています。
本件は、公職選挙法に関わり、区単独で制度改正ができないことは承知しておりますが、区民からも、なぜ本人確認が行われていないのかとの疑問や、なりすまし等の不正投票の可能性を懸念する声が全国でも多数寄せられています。
こうした不安の払拭と選挙の公平性向上の観点から、マイナンバーカード等を活用した本人確認の導入について、また、憲法が保障する選挙権を制限してしまわないよう、本人確認書類を持たない方への配慮も含めた制度設計を国に要望すべきではないか、見解を伺います。
次に、期日前投票所の設置場所についてです。
豊島区では、二〇一六年から西武池袋や東武百貨店に期日前投票所を設置し、江東区では、ららぽーと、北区や葛飾区でもイトーヨーカ堂等に展開するなど、区民の生活動線上で投票できる環境整備が進められています。
一方、世田谷区では、期日前投票所の設置が区の施設に限られている状況です。例えば、二子玉川ライズや三軒茶屋キャロットタワーなど、区内の主要な商業拠点を活用することにより、買物ついでに投票できる環境が生まれ、特に子育て世代や働く世代の投票行動を促すきっかけになると考えます。他自治体で実施されているにもかかわらず、本区で民間商業施設の活用が進んでいない理由をどのように認識しているのか。また、これまでの検討状況や課題認識を含め、今後、社会実験的導入も含めた検討を進める考えがあるのか、区の見解を伺います。
→《区の答弁》

◎好永 選挙管理委員会事務局長 選挙の公正性確保と投票環境の改善について四点お答えいたします。
まず、衆議院議員選挙におけるミスについて、原因と再発防止策についてでございます。
今般の衆議院議員選挙の不在者投票におきまして、東京都第五区及び第六区の候補者氏名等一覧を取り違えて送付してしまい、四名の小選挙区票が無効となってしまったことにつきまして、深くおわびを申し上げます。
原因といたしましては、作業を行っていた時間帯は、人手が必要な事務説明会が重なり、不在者投票の発送事務を少しでも進めようと、手薄な人員で作業を行い、二重の確認を怠ってしまったことによるものと考えております。
今後は、作業における人員配置の見直しや、チェックのみを行う工程をつくるなど、再発防止に努めてまいります。
次に、入場整理券のはがき対応及び周知、今後の体制についてでございます。
今般の選挙では、急な日程に加えまして、選挙人名簿システムを入れ替えたことにより、整理券の印刷、配達が遅れ、より作成期間の短いはがきに変更せざるを得ませんでした。区民の皆様には御不便をおかけいたしました。
当委員会では、投票機会の確保を最優先に、整理券が遅れて届くこと、はがきであること、お手元になくても投票できることを周知するチラシを全戸配布し、あわせて区報、ホームページ、SNS等で周知を強化いたしました。
今後は、新システムに対応した印刷体制を整備し、いつ急な選挙があっても対応できるよう万全の準備をしてまいります。
次に、マイナンバーカードを活用した本人確認の導入についてでございます。
公職選挙法では、選挙人名簿の対照を経なければ投票できないと定められており、本人確認書類の提示については何ら規定しておりません。マイナンバーカード等による本人確認を必須とした場合、本人確認書類を所持していない有権者は投票できず、憲法が保障する選挙権を制限してしまうことになります。
また、本人確認書類を持たない方への配慮を実施した場合、現行の投票所入場整理券での本人確認と同じ対応になるのではないかと考えております。
マイナンバーカードを活用した本人確認の導入につきましては、現行の制度上、選挙を管理する選管側から国に要望することには慎重にならざるを得ないと考えております。
今後とも、二重投票の防止や、選挙権のない者を受け付けてしまわぬよう、引き続き名簿対照時の確認を徹底してまいります。
最後に、期日前投票所の民間商業施設への設置についてでございます。
当事務局では、民間施設における期日前投票所の設置が可能か、現地調査等を行っておりますが、施設によっては借用料が多額になるほか、イベントスペースなど、一定期間使用するための調整がつかない状況がございます。
また、令和八年一月から選挙システムが国の定める標準準拠システムに移行したことに伴い、民間施設における専用回線の敷設及び接続について、関係所管を含め、改めて検討する必要がございます。
民間施設に期日前投票所を設けるには多くの課題がございますので、導入方法を含め、引き続き設置の可能性を探っていきたいと考えております。
以上でございます。

<再質問>

◆十一番(若林りさ 議員) 選管に再質問いたしますが、御答弁では、二重投票の防止策として、引き続き名簿対照時の確認を徹底するとのことでした。しかし、同一住所、同姓では区別が難しい場合がある上、住所と生年月日が分かれば投票できてしまうのかという懸念もあります。また、全国でも取り間違い等の事案が報告されており、現行運用には一定の限界があると考えますが、具体的にどのように防止していくのか伺います。

◎好永 選挙管理委員会事務局長 再質問にお答えいたします。
当委員会では、投票所入場整理券を持参した選挙人に対し、お名前をお呼びすることで、本人であること、整理券が本人のもので間違いないことを確認するとともに、パソコン上に表示された選挙人名簿の情報と本人の年齢や性別にそごがないかを確認しております。
また、他人に成り済まして投票をしようとした場合は、二年以下の拘禁刑または三十万円以下の罰金が科されることとなっており、事件となった場合は、投票所に配置されている警察官が対応することになります。
公職選挙法では、名簿対照をする際には、あくまで性善説に基づいております。マイナンバーカードなどで本人確認をした場合、通勤や買物ついでに気軽に期日前投票をする方のハードルが高くなるなど、選挙人の利便性を妨げてしまうため、犯罪行為を犯す前提の性悪説を取ることは難しいものと考えております。
全国の選挙人の取り違え報道などは、いずれも事務方の確認不足が原因であり、引き続き名簿対照時の確認を徹底してまいります。
以上です。

◆十一番(若林りさ 議員) 今の御答弁だと、同姓同名や同一住所の場合の対策案についてお伺いできませんでしたので、もう一度お願いいたします。

◎好永 選挙管理委員会事務局長 選挙人については、投票所入場整理券を持参したことで、その整理券のお名前を直接お呼びすること、それに対して返事をしていただくこと、それから、選挙人名簿に表示された本人の年齢や性別にそごがないかを確認しております。お名前をフルネームでお呼びすることについて、名字、名前、双方を確認していることと承知しております。
以上でございます。

 

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《まとめ》

選挙の公正性確保と投票環境の改善

前回の第51回衆議院選挙で、区選管が不在者投票の候補者一覧を取り違え、4人の有権者の票が無効となる重大な事案が発生しました。再投票もできず、選挙権を行使する機会が失われたことから、原因と再発防止策を質問しました。区は、手薄な人員で作業し、二重確認を怠ったことが原因と認め、人員配置の見直しや確認専任の工程を設けると回答しました。

また、入場整理券が期日前投票の開始に間に合わなかった問題について、急な選挙にも対応できる体制整備を求め、区は印刷体制を改善するとしました。

なりすまし投票への不安から本人確認の強化も求めましたが、区は選挙権を制限するおそれがあるとして慎重な姿勢を示しました。

さらに、二子玉川ライズや三軒茶屋の商業施設など、買物や通勤のついでに投票できる期日前投票所の設置を提案しました。子育て世代や働く世代の利便性向上、投票率向上にもつながる取組です。区は、費用や会場確保、専用回線に課題があるものの、引き続き設置の可能性を検討すると答えました。

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