日本維新の会 世田谷区議会議員 若林りさ
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議会質問

2025.03.27

日本維新の会 意見開陳【令和7年 世田谷区議会 予算特別委員会】

【令和7年3月第1回定例会 予算特別委員会】

意見開陳(3/27)

*全文を掲載しておりますが、最後の《まとめ》をご覧いただくことで、内容を簡潔にご理解いただけます。

○11番若林りさ議員

令和7年度世田谷区一般会計予算外4件について、一定の評価すべき点と同時に課題も指摘しつつ、賛成の立場から意見を申し上げます。

今回の予算は学習する都市推進予算として編成されていますが、実際にその内容を精査すると、一部で理念と実態の乖離も見受けられます。学びを通じた地域社会の発展という目標は掲げられているものの、その成果を測る具体的な指標や達成目標が明確でない点は改善の余地があります。

また、マンション防災共助促進事業については、予算規模に比して具体的な成果指標が不明確です。一棟当たり最大30万円の資機材供与だけで真の共助が生まれるのか、疑問が残ります。ハード面の整備に加え、日常的な防災意識の醸成やコミュニティーづくりという視点をより強化すべきと考えます。

産業活性化拠点ホームワークビレッジの開設については、旧池尻中学校跡地という貴重な公有財産の活用という観点から、その費用対効果を厳しく検証していく必要があります。スタートアップを支援するだけでなく、既存産業の再活性化や事業承継、また、社会課題解決に挑戦する人材、事業の育成という視点も含め、区の経済発展と社会的課題の解決を両立させる取組として、単なる箱物行政に終わらず、真に区内産業のイノベーション創出に寄与する運営を強く望みます。

公共空間のデザイン向上など、区民の生活の質を高める施策においても、より効率的、効果的な運用を期待します。

さらに、学校給食の残菜率が依然として改善されていない現状や、アレルギー対応の地域間格差、学校での動物飼育支援活動の形骸化など、子どもたちの教育環境におけるきめ細やかな対応が不十分な点も見受けられます。

地域猫施策においても、助成金の増額だけでは効果が限定的であり、捕獲機の貸出台数の不足や電子申請システムの運用上の課題など、実務的な改善が急務です。予算の拡充と同時に、運用面での効率化とボランティアの負担軽減を図るべきと考えます。

これらの課題点を踏まえつつも、民間活力を生かした区内産業の活性化、災害対策の強化など、区政の基本的な取組は前向きに受け止められるものであり、今後の改善を前提に、一定の評価に値すると考えます。

日本維新の会は、今後も区民目線で政策を提案し、よりよい世田谷区の実現に向けて力を尽くしてまいります。

以上で賛成意見といたします。

 

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《まとめ》

世田谷区の令和7年度一般会計予算案について、日本維新の会は賛成の立場を取りましたが、いくつかの課題を指摘しました。

まず、「学習する都市」という理念は評価できる一方で、成果を測るための具体的な指標や目標が示されておらず、実態との乖離が見られます。マンション防災共助促進事業では、資機材の支給だけで真の共助が生まれるか疑問であり、日常的な防災意識の醸成や地域のつながりづくりが重要です。

また、旧池尻中学校跡地を活用した「ホームワークビレッジ」の開設については、スタートアップ支援だけでなく、既存産業の再活性化や事業承継、社会課題の解決につながる拠点として、費用対効果の丁寧な検証が求められます。

そのほか、学校給食の残菜率が改善されていないことや、アレルギー対応に地域差があること、学校での動物飼育支援が形骸化していることも課題です。地域猫対策では、助成金の拡充にとどまらず、捕獲機の不足や電子申請システムの使いづらさといった運用面の改善も必要です。

こうした課題はありますが、民間の力を生かした産業振興や災害対策といった方向性自体は前向きに評価できるものであり、改善を前提に一定の評価をし、賛成いたしました。

今後も、区民の声を反映した提案を続けてまいります。

  • 日本維新の会 意見開陳【令和7年 世田谷区議会 予算特別委員会】