日本維新の会 世田谷区議会議員 若林りさ
未来は、変えられる。

応援する

Follow us

Action-2

議会質問

2025.05.18

2.「教育機会の平等について」学習支援の所得制限を見直し、誰もが多様な才能を伸ばせる学びの支援を!【令和6年第4回定例会】

【令和6年11月第4回定例会 一般質問】

.「教育機会の平等について」(質問数2)

*全文を掲載しておりますが、最後の《まとめ》をご覧いただくことで、内容を簡潔にご理解いただけます。

<質問全文>

次に、教育機会の平等について伺います。
世田谷区では、生活困窮世帯やひとり親家庭の子どもたちを対象に学習支援事業を実施していますが、現状では、学生や社会人のボランティアによる指導が中心で、学習習慣の定着や食育、居場所づくりといった基礎的な支援にとどまっています。こうした支援は一定の意義を持つものの、個々の子どもの特性や才能を伸ばす十分な機会が提供されているとは言えません。
また、現在の制度は主に学習塾代を対象としており、科学や芸術などを含むSTEAM教育やスポーツなど、多様な特性や興味を生かせる教育支援の拡充が求められます。
さらに、現行の支援制度では所得制限が設けられているため、支援を必要とする世帯であっても、僅かな収入の違いで制度の対象外となってしまうケースが発生し、教育機会の格差を生む要因となりかねません。
加えて、給付金という名称が一部の家庭や子どもに劣等感を与える可能性も懸念されます。大阪市の所得制限を設けない塾代バウチャー制度や、渋谷区のスタディクーポン制度のように、明るく前向きなイメージを持たせ、多様な学びの機会を提供し、誰もが利用しやすい仕組みを整えるべきです。
そこで伺います。現在の学習支援事業について、所得制限の撤廃や緩和を検討するとともに、塾代バウチャー制度の導入など、家庭環境や経済状況に左右されない学びの支援について、区としてどのようにお考えでしょうか。より多くの子どもたちに学習支援の機会を提供し、教育機会の実質的な保障を図るべきと考えますが、区の見解を伺います。

→《区の答弁》

◎田中 保健福祉政策部長 私からは2点、まず、子どもの学習支援などの拡充についてです。
令和5年度に、高校生世代の子どもと保護者を対象に実施した調査では、11.5%の家庭が、経済的な理由により子どもの体験や所有物が欠如している状況にあることが分かりました。このことから、家庭環境や経済状況に左右されない継続的な学びや体験の支援が必要であると認識しております。
区では、生活保護世帯を対象に、小学校一年生から高校三年生までの学習塾代等の費用や、大学等への進学を目指す高校三年生の大学等受験料を助成することにより、経済的に困窮する家庭への学習環境の支援を行っています。
一方、渋谷区では、学習塾等だけではなく習い事にも使用できるスタディクーポン事業を実施しています。
現在、令和7年度からの第三期子ども・若者総合計画を策定しております。その中で、子どもの育ちに必要な体験の機会の保障のための支援の充実に向け、学習支援も含め、どのような方策が効果的なのか検討を進めているところです。

======

《まとめ》

【教育機会の平等に向けた支援拡充を求めました!】

世田谷区では、生活困窮世帯やひとり親家庭の子どもを対象に、ボランティアによる学習支援を行っていますが、現状では学習習慣や居場所づくりにとどまり、個々の才能を伸ばす支援が十分とは言えません。また、支援対象は主に学習塾代に限られ、STEAM教育やスポーツなど多様な分野への支援が不足しています。

さらに、所得制限により支援が必要な家庭でも対象外となるケースがあり、教育格差の原因となりかねない点も課題です。給付金という名称が子どもに劣等感を与える可能性も踏まえ、大阪市の「塾代バウチャー」や渋谷区の「スタディクーポン」のような、誰もが前向きに使える仕組みの導入を提案しました。

これに対し区は、経済状況に左右されない学びの支援が必要との認識を示し、現在策定中の「第三期子ども・若者総合計画」の中で、体験機会の保障や学習支援の充実策を検討していると答えました。

 

  • 2.「教育機会の平等について」学習支援の所得制限を見直し、誰もが多様な才能を伸ばせる学びの支援を!【令和6年第4回定例会】