日本維新の会 世田谷区議会議員 若林りさ
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議会質問

2025.05.05

2.「女性支援について」支援の透明性を!世界中で問題視されている“生理の貧困”へ新しい提案も!【令和6年第3回定例会】

【令和6年9月第3回定例会 一般質問】

.女性支援について(質問数3)

*全文を掲載しておりますが、最後の《まとめ》をご覧いただくことで、内容を簡潔にご理解いただけます。

<質問全文>

次に、女性支援について質問します。
まず、令和6年4月から施行された困難な問題を抱える女性への支援に関する法律、女性支援新法に基づく区内の関係機関や団体との連携について伺います。
この法律は66年ぶりに法改正され、女性への支援強化という点で大事な一歩です。しかし一方で、近年、東京都が同法に基づいて実施した東京都若年被害女性等支援事業委託事業においては、住民監査請求により、ある支援団体の会計処理の一部が不適切だったとして指摘され、都が事業経費として認めない措置を取る事態が発生しました。また、国会議員からは、有識者会議の構成員である限られた者により、構成員が所属する団体にとって有利な形での制度設計がなされ、国庫金及び公金が支出されるおそれがあるとの指摘もあります。これらの事例は特定の団体への偏重や利益相反の問題、さらには事業の透明性確保の必要性を浮き彫りにしています。
そこで、具体的には以下の点について区の見解を伺いたいと思います。連携先となる団体の選定プロセスの透明性、審査委員等の関係有識者の公正な選定をどのように確保するのか。選定された団体の活動や成果をどのように評価し、継続的な連携の是非をどう判断するのか。特定の団体への偏重を避け、多様な視点を取り入れるために区としてどのような工夫を行う予定か。これらの点について、区の具体的な方針や取組をお聞かせください。
さらに、同法で求められる女性相談支援員の確保と育成について、区はどのような方針を持っているでしょうか。特にキャリアパスの明確化や処遇改善についてどのように考えているか伺います。

次に、女性支援に関する具体的な提案について伺います。
女性支援新法を受け、最も支援の対象とするべき層が若年世代、そして、中高年シングル女性への支援であると区は認識していると伺いました。そこで、以前より世界中で問題視されている生理の貧困への対策に対して、ダイドードリンコの新事業、女性ヘルスケア応援自動販売機による自動販売機を活用した生理ナプキン無料配布システムについて提案します。
昨年11月から始まった新しい社会貢献事業ですが、女性社員の声の下、発足されたプロジェクトだそうです。区の社会福祉協議会では支援が必要な方に生理ナプキンを配布する取組を行っていると伺います。しかし、提供方法は直接申し出る形であり、ややハードルが高い状況だと思われます。二次元コードやメール発行などで必要な人に届けることができるこのシステムは、女性の健康と尊厳を守る革新的な取組だと考えます。
そこで区内の公共施設等への導入を提案いたしますが、先駆けとして、生活困窮者の相談窓口となっている社会福祉協議会のぷらっとホーム世田谷等と連携し、実現可能性について区の見解を伺います。
→《区の答弁》

◎渡邉 生活文化政策部長 私からは、女性支援に関連しまして2点御答弁申し上げます。
初めに、困難な問題を抱える女性への支援に関しまして、関係機関や団体との連携について、特定の団体への偏重を避けるよう、また、選定のプロセスの透明性、公正な選定の確保、評価と連携の是非の判断、これらについて一括して御答弁申し上げます。
困難な問題を抱える女性への支援のための施策に関する国の基本的な方針では、行政機関と民間団体は双方の特色を尊重し、補完し合いながら、対等な立場で協議し、支援していくこととされてございます。現在、大学教授等学識者を加えた区の支援あり方検討会においても、民間団体等との連携を視野に入れて検討を進めているところでございます。
具体的連携に向けましては、区の現状と対象者が直面する様々な状況を踏まえ、区として必要な支援を明らかにし、あらかじめ特定の団体への偏重はせず、多様な視点を取り入れるために様々な団体への視察や聞き取り調査を行ってまいります。また、選定に当たっては、必要に応じてプロポーザルを実施し、審査委員に学識者に加わっていただくなど公正に期すとともに、団体の活動実績等を確認して決定してまいります。
女性が抱える困難な問題は多岐にわたっており、必要な支援も様々となってまいります。そのため、支援に当たっては、民間団体等がそれぞれ有する知識や経験、特色、これらを十分に生かした協働、連携が不可欠となってございます。その上で、選定した団体等の評価において良好な履行状況が確認できれば継続して連携し、万一、問題があれば適切に対処していくものと考えてございます。
次に、女性相談支援員の確保と育成、特にキャリアパスの明確化や処遇改善についてどのように考えているかについてでございます。
区の女性相談支援員は、各総合支所子ども家庭支援課に計21名在籍してございます。育成においては、国の育成プログラムの下に都が実施する研修に積極的に参加するとともに、子ども家庭支援課で実施する研修や人権・男女共同参画課で行う事例検討会等により知識と経験を備えた人材育成に努めてまいります。
また、女性相談支援員を今後も継続して配置していくに当たり、常勤職員は人事異動があることを前提に、組織としての知識、経験の蓄積やお話しのキャリアパスを意識した福祉所管を含めたジョブローテーション等が重要であると認識してございます。
一方、会計年度任用職員は専門職であることから、経験年数や職責に見合った処遇となるような検討も必要であると考えてございます。
以上でございます。

◎田中 保健福祉政策部長 私からは、生理ナプキンの自動販売機での配布について御答弁いたします。
社会福祉協議会では複数箇所で自動販売機を設置しており、その収益を地域福祉の支援に活用しております。
御提案の自動販売機で生理用品を配布する仕組みについては、困難を抱える女性を支援する上で大変有意義なことと認識しております。
社会福祉協議会が設置している自動販売機には区から行政財産の使用承認を取っているものもあり、そこに生理用品の配布機能をつける場合には、現状の自動販売機から設置面積や高さ、電気容量などが変わる可能性があり、設置に向けては諸条件をクリアする必要があります。今後、社会福祉協議会と設置可能性について検討してまいります。
私からは以上です。

 

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《まとめ》

66年ぶりに改正された、女性支援新法。女性への支援を改めて新しく構築していくことが極めて重要です。

しかし、過去に東京都の支援事業で支援団体の会計処理の一部が不適切であることが明らかとなり、都が事業経費として認めない措置を取る事態が発生しました。

この事例からも、支援体制に偏重があってはならないと懸念しており、世田谷区での支援体制の透明性について見解を伺いました。

また、世界中で問題視されている“生理の貧困”への対策に対して、自動販売機を活用した生理ナプキン無料配布システムについて提案をいたしました。

困難を抱える女性を支援する上で大変有意義なことと認識しており、可能性を検討していくとの答弁をいただきました。

今回このテーマを取り上げて分かったのは、男性の生理に対する知識や理解が、残念ながらまだ十分に浸透していないという現実です。
もちろん実際に経験できない以上、理解には限界がありますが、だからこそ当事者である女性の意見が大切であると、改めて痛感しました。

今後も、女性の立場だからこそ分かる視点から、より良い支援や新しい方策を提案してまいります!

→<実現!>女性ヘルスケア応援自動販売機による自動販売機を活用した生理ナプキン無料配布システムが設置されました!

  • 「2.女性支援について」支援の透明性を!生理の貧困へ新しい提案も!若林りさ一般質問【世田谷区議会 令和6年9月第3回定例会】